神学・近代学問(自然・社会科学) の記事一覧
- 2009/11/27 マイケルジャクソンがエホバからイスラム教になったワケ2
- 2009/11/26 マイケルジャクソンがエホバからイスラム教に改宗したワケ
- 2008/06/30 唯物論派と観念論派(+それらに類する派)の概要
マイケルジャクソンがエホバからイスラム教になったワケ2

米CNN生放送マイケル・ジャクソンの亡霊について
http://aikansyheiwa.blog21.fc2.com/blog-entry-31.html
忌野清志郎さんの葬儀に出た火の玉について
http://aikansyheiwa.blog21.fc2.com/blog-entry-32.html
マイケルジャクソンがエホバからイスラム教に改宗したワケ
http://aikansyheiwa.blog21.fc2.com/blog-entry-33.html
の続きです。
「なぜマイケルはあれほど熱心だった”エホバの証人”から”イスラム教”に改宗したのか?」を考えたいと思います。
これの大きなことには、
1:三位一体
2:死生観
の2点にあると思います。
まず1点目に、エホバとイスラム教の2つの宗教に共通しているのは、三位一体説を否定しているところにあります。
三位一体とは、父と子と聖霊が一体(唯一の神)であるとする教理です。
これが正統のキリスト教の多数派の思想です。
「父」とはヤハウェ(エホバ・ハレルヤ)を指し、
「子」はイエス・キリスト、
「聖霊」とは、聖書の著者たちを霊的に感化させて執筆させた神的存在のことを言います。
(つまり神と人とを繋ぐ存在です。聖書は明らかに人の手で書かれていますが、それは人が書いたのではなく、モーセに神が聖霊を通して啓示を与えて書かせたと解釈します)
つまり、三位一体を否定すると言うことは、イエスを「神ではなくただの人間」と解釈することであり、アメリカの理科系科学者に大人気のユニテリアン(「イエスが神で奇蹟を起こしたとは信じたくないが、人間としてのイエスは好きだから教会へ行く」という思想のキリスト教派閥)に近い思想になります。
エホバの証人は「新世界訳聖書」という独自の聖書を採用して、三位一体説を否定しているなどを理由に正統とされるキリスト教からは異端として扱われています。
このように実は、
”イスラム教も、エホバの証人と同様に三位一体説を否定しています。”
イエスもマホメットも神だなんてとんでもない。ただの優れた預言者だ、と言うのです。
まず、ここにマイケル・ジャクソンも共感していたので、イスラム教に興味を持ったのだと思われます。
2点目に、死生観です。
エホバの証人は、キリスト教系の新興宗教です。
イスラム教では、エホバの証人のようなキリスト系宗教と同様に「現世の人間の過去・未来の全ては神が決める」という予定説は同じですが、キリスト教と全然違う点は、イスラム教は「良いことをすれば来世で救済される」ということです。
「良いこと」「善悪」とはコーランのイスラム法(シャリーア)によって決まります。
良いことをすると、この上ない極楽である「緑園」へ連れて行かれます。
悪いことをすれば、地獄へ堕とされます。
緑園とは、禁じられている飲酒も解禁されて、酒池肉林で最高の毎日が待っている天国であり、
地獄とは、四六時中、業火と苦痛に苛まれて死にたくても死ねない場所です。
実は、仏教・キリスト教・イスラム教の中で、天国・地獄があるのは「イスラム教だけ」です。
仏教とキリスト教では”例え話”として登場するだけで、厳密には”死後の世界は否定”しています。
死後の世界や輪廻転生なんてものは例え話で、信じられていません。死後の世界も輪廻なんてものもありません。(では、死んだらどうなって、何が輪廻しているのか?は唯識論にて。)
仏教においては、実体的な存在は否定するため、地獄・極楽は”例え話”であって、本当はそんな場所は”存在しません”。
そんな教えもありません。だから「あなたは地獄に堕ちる」と言われても信じなくて良いですし、そのような世界観をまともに定義づけている宗教はインチキです。
キリスト教で天国と地獄は、最高教典「福音書」でもその他の「新約聖書」でも”例え話”として使われるだけで、それを実在的な存在として考えるのは異端中の異端です。
また、神の意志のみを認め、人間には意志の自由はないとするキリスト教に対して、イスラム教は人間の自由意志を認めています。 良いことをするのも悪いことをするのも本人の自由意志に任せられます。
イスラム教の予定説は現世限りの予定説で、現世で不幸になるか幸福になるかは神がすでに決めてしまっているが、来世で天国に行くか地獄に行くかは現世での行いによって決められます。
現世の行いが反映される点は、ここは仏教と同じです。
現世でどれだけ不幸であっても、アッラーの教えを正確に守れば、来世で緑園に行き、守らなければ地獄へ行きます。
このようにキリスト教では最初から人間は罪人だと自由意志が任されていないのに対して、イスラム教では本人の自由意志を認めています。
日本ではイスラム教は馴染みがないですが、実は今、これがために、アメリカやロシアではイスラム教の信者が大変な勢いで増えています。
三位一体の否定のように、イエスも、マホメットも神なんかではなく、ただの人であり、神はアッラーただ1人であって、2人も3人もいないと教えが単純明快で、現実的に論理も通っているところも共感されるからです。
続きます。
テーマ : 心、意識、魂、生命、人間の可能性
ジャンル : 心と身体
マイケルジャクソンがエホバからイスラム教に改宗したワケ

米CNN生放送マイケル・ジャクソンの亡霊について
http://aikansyheiwa.blog21.fc2.com/blog-entry-31.html
忌野清志郎さんの葬儀に出た火の玉について
http://aikansyheiwa.blog21.fc2.com/blog-entry-32.html
の続きです。
イギリス(ロンドンCNN)なら未知の現象や幽霊が大好きなので、このような話題が取り上げられることは分かりますが、アメリカCNNでこのようなニュースが取り上げられるのは面白いです。
(余談ですが、ロンドンCNNは今年の3月22日に、英国立公文書館に隠されていた1987年から1993年にかけて国防省で記録された未確認飛行物体[UFO]の目撃証言を約1200件も新たに公開していました)
しかも『ラリー・キング・ライブ』はCNNの看板トーク番組です。
司会のラリー・キングは世界で最も有名な放送人のひとりで、トークの帝王、マイクの名匠などの異名を持ちます。日本で言うならタモリや黒柳徹子のようなポジションでしょうか。
彼はユダヤ人であり、過去にはラムズフェルト国務長官と対談したり、ジョージ・H・W・ブッシュやコンドリーザ・ライス、バリー・ボンズ、セリーヌ・ディオン、ジョン・ボン・ジョヴィ等の著名人が祝辞を寄せられていることからディビッド・ロックフェラー系(ブッシュ・クリントン一派)なのだと思います。
マイケル・ジャクソンは、新興宗教「エホバの証人」の家系であり、本人も信仰心は熱く、平和主義者でした。 それが故に、アメリカ民主党の支持者(アメリカ民主党は基本的に弱者救済の思想でケインズ政策・福祉国家を目指す)でもあったので、
最近は、黒人であるオバマ大統領(本当はカリブ海系の黒人と白人のハーフ)に対して、自分と重ね合わせて共感を抱いてる部分もあったのではないかと思います。
長らくエホバの証人をしていたマイケル・ジャクソンですが、実は、つい亡くなる半年前にイスラム教に改宗して、名前が「Michael」から「Mikaeel(ミーカーイール)」になっていました。↓
http://www.telegraph.co.uk/news/newstopics/celebritynews/3494296/Michael-Jackson-converts-to-Islam-and-changes-name-to-Mikaeel.html
忌野清志郎さんの火の玉と同様に、ネバーランドに出現した亡霊は、ファンの間で、マイケル・ジャクソンだと信じられており、ツッコむのは無粋かもしれませんが、
このマイケル・ジャクソンの改宗に、彼の心理がよく現れています。
ちょうど、唯識の話に繋げるのにも良い機会なので、また次回、このマイケル・ジャクソンの亡霊について記載していきます。
(ちなみに死後、肉体を離れた魂が、現世に残り、生前の姿で幽かに可視化したもののうち、理由があって現世に残っているのが幽霊。忘れられた、もしくは理由不明、仕方なく現世を彷徨っているものが亡霊。と柳田國男は区別しています)
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唯物論派と観念論派(+それらに類する派)の概要

今後、ブログを書くに当たって唯物論と観念論(それらに類する)考え方については区別しておきたいのでまとめてみました。
___________________唯物論派_______________________
※[唯物論]
観念論の対義語。
目に見える物こそが全てだ、という立場。(機械論を過激にしたもの)
「神仏や霊魂は無い」と根拠なく最初から断定し、主張する。
[機械論]
根本は唯物論に近いが、神仏や霊魂などの真偽が不明なもの対して議論を避ける立場。
できる限り科学で分析していこうとする。
[無神論]
神様はいないと全否定する立場。
マルクスは「宗教は民衆のアヘンである」と宗教の存在を否定した。
支配階級は、民衆の目を厳しい生活からそらさせるため、常に宗教を利用してきたからである。
マルクス・レーニン主義政権国家の多くは宗教を虐殺などで弾圧した。
社会主義国でも宗教の信者は過酷な迫害に苦しんだ。
マルクス主義は科学的社会主義とも呼ばれるようになった。
[無宗教]
宗教を信仰しない、持たないとする思想・立場。
先進国にこの立場の人は多い。
1:信教の自由が認められている国
2:知識が広範囲に得やすい国
この2つの条件の揃った国はその傾向が強く表れやすい。
「無宗教者は神はいないという宗教」を信じる「無宗教教」の信者である。」
「神や宗教の代わりに科学(や科学のようなもの)を信じる「科学教」である。」
と言われることが多い。
無神論者のカールマルクスの発言において無宗教=反宗教主義だとする認識が強い。
共産主義国家(アルバニアや中華人民共和国など)で政策として宗教を弾圧した。
△無宗教でありながらも
神や霊魂などの霊的な存在は信じる(有神論であるが無宗教)と言う人もいて、
葬儀や慰霊祭などの宗教的行事を行う場合も多くある。
これらは社会的・文化的な行事や伝統と捉えるためである。
___________________観念論派____________________
※[観念論(唯心論)]
唯物論の対義語。
物質よりも心、精神、理性、言葉などに目に観えないものに重点を置く立場。
[汎神(はんしん)論]
森羅万象の全てには神様が宿っているとする宗教観・哲学観(万有神論)
ほとんどの宗教は、一神教・多神教を問わず汎神論的要素を含んでいるとされる。
アミニズムに近く、ほぼ同意である。
[凡心(はんしん)論]
↑上記2つの総称
人に悩みを植え付ける根源である神経症・人格障害者への考察・対処法まとめリンク
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