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神経症者と恥ずかしがりの抱える恐怖と、その対処法

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動物的本能(欲求や感情)であるエス[Es]を抑圧すると神経症になり、
更に「神経症的な欲求があると人付き合いが難しくなる」ということが分かったところで、
恥ずかしがりやの心理と神経症者の類似点を考察していきたいと思います。
引き続き、早稲田大学理工学部教授の加藤諦三氏のHPにある講演から、
引用しながら記述したいと思います。

______________________________________________________________________

スターフォード大学の心理学者フィリップ・ジンバルドは
恥ずかしさの研究をしていく中で
「世界で一番恥ずかしがり屋の子供は日本人」と言っている。
恥ずかしがり屋とは自己主張が出来ない過度の内気で、心理的なハンデキャップである。

特徴として
自分を責める癖がある。
ジンバルド曰く、
「恥ずかしがり屋は自分に対する最も不評な批評家である」

背が高い、低すぎるなど、
どうしようもない事実のことを責める。
恥ずかしがり屋は口べたにとらわれている。
口べたを恥じるが
人前では饒舌(じょうぜつ)にしゃべらなければならないという強迫観念がある。


そのうち恥ずかしがりやは四つの恐怖を抱えている。

①失敗への恐怖
失敗することは怖くないが他人にそれをどう見られるか怖い。

②他人の評価に対する恐怖
他者は自分を辛辣な見方をしていると思い込む。
人間不信が強い。

③断られることへの恐怖
親しくなっていく過程で断られることはありうる。
しかし恥ずかしがり屋は断られることを恐れて誘えない。
なので「本当は一人でいなくない」と思いながらも「一人でいて安心だ」と言う。

④親密になることへの恐怖
他者と親しくなってしまっては自分のことがバレるから相手は避けるようになるだろう、と考える。
他人を裁判官で自分は被告にするように、自分を裁かれる立場に置く。
中には裁判官のような相手もいるが、みんながそうではないと言うことを知って欲しい。
これらは「ちやほやされたいけど気が引けて避ける」心理的矛盾である。


なぜそうなるか?と考えてみると
恥ずかしがり屋の人は多く抑圧している。
幼いときから抑圧が強い。
無意識に押し込めている。

全体原因は神経症と同様に「抑圧」である。

自分が気が付いていない重大な問題が根底にあると言うこと

「自分の見つめたくない物の焦点は何か?」を考え見ると良い。

神経症者にしても恥ずかしがり屋にしても、自分に嘘を付いているところがある。
自分に正直になること。

「人を信じられない人は、まず自分を信じられてない」
人間不信が強い彼らにとって、体験するまでは受け入れがたい事実かもしれないが
「自分を受け入れれば他者に優しさがでる」のである。
______________________________________________________________________

なぜ神経症者の心理の話の後に恥ずかしがりやの話を出したかと言うと
「抑圧」という点で類似しているからです。
よく「自分を受け入れるって何?」「優しさって何?ワカンナーイ」と言う人が多くいますが、
そういう人はまさしく神経症者であり「世界は無償で私に奉仕すべきだ」という幼児的願望が強い人です。
幼児的願望が満たされていないので、どれだけ歳を取っていても、まだ心は幼児期の発達過程にあるために、(言葉は悪いですが)文字通り「幼稚」なのです。
そういう人が自分と同い年、あるいは年上だった場合、腹が立つことが多いはずです。
年下ならば「まだ年下だから仕方ないか」と合理化しやすいからです。

たまにいるのが「自分は優し過ぎてできない」と言う人です。
「幼稚だなんて当てはめるのはひどい、私はそんなことしたくない」
「私は何もしていないのにいつも、相手が危害を加えてくる」
と言って悩みますが、優し過ぎることによって生活に支障が出ているならば、
何らかの解決策を見出せるはずです。
もし、自分は優しいからいつも被害を受けてしまって苦しいと思っている、
もしくはそのことを訴えるのならば、まさしく「自分は被告で相手は裁判官」とする神経症者です。
恥ずかしがりやの心理同様に恐怖を抱えています。
「じゃあなぜ悩んでるの?」と自問自答してみると
「相手をこう変えてやりたい」という自己中心的な欲求が見つけ出せるはずです。


「隣人を愛せよ」という言葉があります。
よく「これ見よがしに人類を愛すると公言する者は、隣人を愛していない」と言われますが、
これは正しいと思います。
「人類を愛する、万民の幸せが第一」と言う人に「あなたは隣人を愛していますか?」
と聞いてみると良いです。
すると驚くほど配偶者や友人や近所の愚痴や不満を言って耐えなかったりするのです。
なので、大きなことを言う前に、まず自分の周囲から愛しなさいと言うのです。
自分が幸せでもない人に絶対に他人を幸せにはできません。
これはマザー・テレサも常日頃言っていたことであり、
少し前の「オーラの泉」という番組内でも美輪明宏さんがこの話を言っていました。
「夜回り先生」こと水谷修さんも同じように言っていました。
私は彼らの意見に賛成です。まさしくその通りだと思います。
「最も優れた教師は大勢の生徒を従える人ではなく、生徒から大勢の教師を育てる人」なのです。

どちらにしても、こういう話は本当に精神的に苦労した人でない限り通じないでしょう。
自分がそうだと言いたいわけではありませんが、
体験をしていない人には想像ができないと思うからです。
なので自分にとって嫌な人に対しては
「いつか気付いてくれるといいなぁ」と寛大に受け流せるようにしましょう。
「くそー!なんで相手はこう変わらないんだ!」と思う内は
「目くそ鼻くそを笑う」で相手とやっていることが大差ないからです。

自分に危害を加えてくる加害者な人は常に加害者でありながら被害者面してやってくると思います。

自分がやられて嫌だったことを相手に同じようにやり返したり
中には「自分の人生においてあの辛い体験は勉強になった」と上辺で言いつつ
相手を同じように辛い目にあわせて、自分を正当化するパターン
はよくある話なのです。
(これを心理学用語で「双子」と言います。詳細はまた後に記述します。)

相手を恨んでも、嫌な感情を抑圧せずに表しても良いのです。
自分自身に対してもそれは同じことです。
しかし、それらを冷静に見つめ、気付き、観察し、認め、分析して
自分も相手も良い部分、悪い部分をありのままに許していくことが
心理的により良い生活を営む上で大切なことなのです。



人に悩みを植え付ける根源である神経症・人格障害者への考察・対処法まとめリンク
http://aikansyheiwa.blog21.fc2.com/blog-entry-243.html
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時ニール

心の安全が第一. Psychologist/Counselor/OPE Palliative Nurse/LPi 経営者CEO/Invest.国立大学/教育学/心理学→医学/看護学→総合病院。自己愛研究/医療統計。心理、医療職。心理/医療/経済の話題。

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