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幸福感①

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動物的本能(欲求や感情)であるエス[Es]を抑圧すると神経症になり、
更に「神経症的な欲求があると人付き合いが難しくなる」ということが分かったところで
(神経症とは?まとめ→http://aikansyheiwa.blog21.fc2.com/blog-entry-11.html
今回は「幸せ」について論じていきたいと思います。
引き続き、早稲田大学理工学部教授の加藤諦三氏のHPにある講演から、
引用しながら記述したいと思います。
______________________________________________________________________

日本では肉体の健康を否定する人はいないのに
心の健康は否定されることが多い。


全国の統計で大学休学者の8割が心理的な病で休学する人である。
肉体的な理由は1割である。
心理的病の方が深刻である。
現代の日本において改善に向かっているのならばいいが、悪化している。
全国の医者にアンケートを取っても同じである。

ex1)
アメリカで1973から10年間の「幸せかどうか?」という質問をした調査がある
1973年に幸せだといっていた人は、10年後にも幸せと言っている。
10年前に不幸せといった人は10年後にも不幸せと言っている。

これは統計的に優位である。
10年間あれば良いことや悪いことたくさんあったはずなのに、10年後でも回答は同じだったのだ。
アメリカは日本よりも社会の流動化は激しいはずなのに変わっていない。
「事実は変わっていないが事実に対するその人の解釈は変わっていないのではないか」
ということを示唆している。

ex2)
対人恐怖症の中に赤面恐怖症がある。
神経症の一つである。
症状として顔が赤くなる。
しかしそれは、ほとんど誰もが同じである。
赤面恐怖症の人と違うのは「その事実を自分がどう解釈したか」である。
大丈夫な人は顔が赤くなるからダメだとは思わない。
恥ずかしくなれば顔が赤くなるのは当たり前なのに、それを卑下する。
「事実に影響を受けているのではなく事実をどう解釈したか」による。

ex3)
アメリカで1929年に世界恐慌で株が大暴落し戦争が起こった。
その中で不況の中で元気だった経営者と挫折した経営者に対しての社会学者の調査がある。
挫折した経営者は「これは自分に対する差別だ」と受け取っていた。
元気だった経営者はその状況をチャレンジとして受けとっていた人である。

ex4)
ハーバード大学の心理学教授であるエレンランガーは
ボストンの地域の79歳の高齢の方を「老人で文句を言う人言わない人」の調査をした。
仮説として
「2歳以前の小さい頃おじいさんおばあさんと一緒だった人は楽しい老後であり、
13歳以降から出会った人は後ろ向きの老後なのではないか」と仮説を立てた。
つまり「13歳以前までは高齢者に対する憧れや尊敬があるが、13歳以降に住み出すと高齢者に対して何においても自分より能力が劣っていると低評価する」と考えたのである。
調べてみたら仮説の通りだった。
事実は79歳だが、それをどう解釈したかということである。年齢はその人を表しているのではない。
それをどう解釈したかということである。
「若い人は良いわね」とよく言うが
幸福になれない人は事実を変えようとするが、解釈を変えようとはしない。
70歳で30歳になれるわけはない。

単なる一つの調査だが幸福論の話で2つの理論がある。
人間が幸せになるためには
ボトムアップ・セオリー(bottom up theory)→良いことの積み重ねで幸せになれる。
ポップダウン・セオリー(pop down theory)→その人の解釈で幸せになれる。

この2つがあるが、今調査してみれば後者の方が正解である。

「水を飲みて楽しむ者あり、錦を着て憂うる者あり」
ということわざがある。
シャンデリアのある豪邸の中で悩む人もいれば、貧しそうな格好で楽しそうにしている人もある。

不幸だと感じるとき、
インドでは前世での行いが悪かったからこうなったんだ言う。
アメリカでは努力しなかったからこうなったんだと言う。

これも解釈の違いである。
アメリカの方は自分を責めやすいデメリットがある。
______________________________________________________________________

このように現時点で不幸せだと思っている人はどんなに社会的に成功しようとも解釈を変えない限り、ずっと不幸せのままであることが分かってもらえたはずです。
つまりここでも拝金主義では幸せになれないことも分かると思います。
時間軸で考えると悩みには過去への後悔と未来への不安の2つしかない、
つまりは今という一瞬が一番、可能性と希望に満ちているのだと思います。
幸福感についてはまだ続きを記述します↓
幸福感②→http://aikansyheiwa.blog21.fc2.com/blog-entry-13.html


人に悩みを植え付ける根源である神経症・人格障害者への考察・対処法まとめリンク
http://aikansyheiwa.blog21.fc2.com/blog-entry-243.html
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テーマ : 心、意識、魂、生命、人間の可能性
ジャンル : 心と身体



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Chatyさん。
コメントありがとうございます!
時ニールです。

仰る通り、モノの見方次第でいろんな解釈の仕方ができますね・・・。

例えば、僕の父は若年性のパーキンソン病ですが

「これだけ震えが止まらなかったら食事も無理ですぐ介護生活だね」

と解釈して言うより

「これだけ震えるから食後の栄養ドリンクをかき混ぜるのが早くなるね」

と笑いに変えることがあります。

コメントで書くと味気なく悲惨に伝わるかもしれませんが、実際の食卓は面白くなります。


「病は気から」の言葉の通り、脳から伸びる神経はは体の筋肉・臓器全てに繋がっているため、気分はそのまま身体に影響します。

このような解釈を肯定的にポジティブ変えるというのは健康と長生きの秘訣ですね(´ω`)

こんにちは

時ニールさんこんにちは。

こちらにもお邪魔しました<(_ _)>

先日のカウンセリングのお教室で、先生から表彰してあげたい、とまで言っていただいたバカポジティブなChatyです(笑)

同じものを見ても良い風に解釈するだけで、元気が出て来て次の一歩に踏み出せるのですから、本当に余り思い悩まない方が良いと思うのですが、皆真面目に考えすぎるのかもしれませんね…。
時田憲一の今一瞬のオススメ本
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時ニール

心の安全が第一. Psychologist/Counselor/OPE Palliative Nurse/LPi 経営者CEO/Invest.国立大学/教育学/心理学→医学/看護学→総合病院。自己愛研究/医療統計。心理、医療職。心理/医療/経済の話題。

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