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幸福感②

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「幸せ」について
「時間に関係なく起こった事実は変わらないが、
事実に対する解釈によって変わってくる」ということが分かったところで
(前回→http://aikansyheiwa.blog21.fc2.com/blog-entry-12.html
引き続き、早稲田大学理工学部教授の加藤諦三氏のHPにある講演から、
引用しながら記述したいと思います。
______________________________________________________________________

「お酒は百薬の長」
「お酒は悪魔の水」
という2つの解釈がある。


人に悩みを植え付ける根源である神経症・人格障害者への考察・対処法まとめリンク
http://aikansyheiwa.blog21.fc2.com/blog-entry-243.html

お酒が「悪魔の水」になるのは「お酒に逃げる人」である。

ex)
デモステネスと言う人がいた。
事実で幸せになれなると思っていたギリシャ・ローマ時代の大雄弁家である。
若い頃に「R」という発音がうまくできなかった。
非常にそれをコンプレックスにしていた。
当時の価値は雄弁であることだった。
デモステネスは東西一の雄弁家だった。

Rの発音ができるように海岸で発音練習した。
現代においてもアナウンサーは「遅れても良いから走ってくるな」といわれる。声が命だからである。
当時でもデモステネスは自分の声を歯に小石で詰め込んで矯正までした。

世間ではデモステネスのように「頑張ればなんだってできるんだ」とよく言われるが、
動機を無視していればあまり好ましくない。

特にデモステネスは人の目を気にする人で他者からどう思われてるかを気にしていた。
彼はマケドニア大演説で失敗して自殺した。

東西随一の大雄弁家といわれて名誉や財産も得ていたのに劣等感で自殺した。
Rの発音ができないのを直そうとしたのが最大の原因。
それを自分に価値がないと解釈した。
がんばって努力して幸せになれればいいが、
がんばって努力して最後は自殺ではたまらない。

原点は「Rのできない自分をどう解釈したかと言うこと」である。

自殺する人は生真面目な人ばかりである。

「劣等感を動機として努力していては成功しても、失敗しても劣等感が高まるだけ」である。

今アメリカで業績を上げている精神科医ジョージ・ウェンバーグ曰く
「人間の行動は背後にある物の強化することである」と言っている。
つまり「劣等感を動機にしたものは結果にしたときに深まる」ということである。

ex)
夜道で女性が追われて恐怖感で逃げる。
後ろにいる人は悪い人か、良い人か分からない。
ただ恐怖感から逃げただけで思い込んで息切れした。
人間は背後にある動機を強化している。

デモステネスは小石を口に含んでまで死ぬ気でがんばった、自分の事実を変えようとした。
しかし、自分の事実に対する解釈は変えようとしなかった。
自分のRの発音ができないというハンデを認められなかった。
「ハンデがあっても頑張れるんだと言うことを見せつけてやろう」
と解釈していれば自殺はしなかったもしれない。


事実を変えようとして間違った。

ex)
エレン・ランガーという女性の学者がいる。
その実験の中でこういうものがある。
普段なら40時間から60時間の間、0℃の水の中で泳げるネズミがいる。
必死に逃げようとするネズミの首を捕まえて疲れるまで放さないで、疲れてあきらめたら泳がせる。
すると30分で溺れ死んだ。

絶望とは今の状況が苦しいと言うことではない。
「今の状況を努力しても無駄と思うのが絶望」である。

絶望の力とはそこまで左右するほど恐ろしいのである。
状況も「ダメに決まっている」と思った瞬間に能力を落とす。

すごい能力を持っているが、活かさなくしているのは解釈である。

ex)
解釈の問題でこのような事例もある。
たまたまアメリカの病棟の話で、
1階が軽い人(挨拶してくれる)の病棟。
4階が精神の重い人(挨拶に反応がない)の病棟。
上の階から改装工事のために4階の人を1階に移した。
移った事実は同じだが解釈が違っていた。
4階の重病の患者はもうじき病院からでられると解釈した。
逆に1階にいた人が4階に行くことで重病になった死ぬ人まで出てきた。
病院に入れば大丈夫だと思ったが絶望した。

ex)
ロンドンのボールビーはハムステッドの育児院での研究の中で
親に見捨てられた子どもが非常に人に対しての不信感があった。
しかし、好きな保母さんができたら回復した。
信頼できる人がいると回復するのである。
しかし、その人が結婚をするというと落ち込んだ。
事実は保母さんは結婚して辞めるだけだが、子どもは見捨てられたと思ったのである。
親の機嫌がいかに子供に影響を与えて大切かということかである。

事実は事実として見て、解釈は解釈として考えること。

幸せになるためにはどう解釈したかどうかが大切である。

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あくまで個人的な話ですが、事象をすべてありのままに観察することの大切さは







という本の中に詳しく書かれていました。(私の中では上記の二冊はベストバイブルです)

あまり関係ありませんが「蟲師」というアニメの(「眇の魚」の話)の中で



「畏れや怒りに目を眩まされるな。皆、ただそれぞれがあるようにあるだけ」
というメッセージが、幸福感を考えている時に鮮明に思い出されました。
「ありのままに見る」ということの大切さは心理学で言う森田療法にも代表されるように、
幸福感に対しても同じことだと思います。
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時ニール

心の安全が第一. Psychologist/Counselor/OPE Palliative Nurse/LPi 経営者CEO/Invest.国立大学/教育学/心理学→医学/看護学→総合病院。自己愛研究/医療統計。心理、医療職。心理/医療/経済の話題。

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