『その程度のこと知っていましたよ』は神経症患者の合言葉

神経症者の特徴の一つとして「自己中心性」がある。
自分の物差しでしか物事を計れない。
「自分の知っていることが他者も知るべき唯一のこと」になるため、
いずれ「お前はこんなことも知らないのか」
という言い方が口癖のように多くなってきて何でもかんでも褒めないと不満になる性格になる。
(社会心理学者・加藤諦三)
神経症の特徴①②
http://aikansyheiwa.blog21.fc2.com/blog-entry-8.html
神経症の特徴③④
http://aikansyheiwa.blog21.fc2.com/blog-entry-9.html
神経症的な傾向の人の行動を見たり、会話をすると、多く加藤諦三氏が指摘した特徴が見受けられます。
神経症的な傾向な人とは、幼児期に満たされなかった人であり、いわば5歳児をそのまま大人にしたようなものです。
よって、幼児期にもつ「ボクはなんだってできるんだいっ!」という、ママに守ってもらえているような「万能感(全能感)」に支配されています。
「その非現実的な幼児的な願望は、大人になっても、何歳になっても、抑圧されることはあっても、満たされるまで消えることはない。」と心理学者フロイトは言いました。
この「万能感」が、「なんで周りは自分の思い通りに動かないんだ。」とか「もっと周りは自分に無償で気を遣うべきだ。」とか言う思いとなって、他人を攻撃します。
その行動の内容は、とても傲慢でわがままで、自分勝手です。
そして、これが肥大化すると、どんどん「現実的な検討能力」から離れていきます。
仮想的な有能感で、根拠もない妄想を現実だと本気で言い出すのです。
自己愛神経症者は、自分のもつ神様のような万能感(全能感)から、「無知」であることを恐れます。
例えば、会話の中で、結論を聞いてからでも『その程度のことは知っていましたよ。』と虚勢を張る(きょせい:空威張り=根拠なく威張ること)という共通点があります。
同時に、『その程度のことは誰だってできる。』とも言います。
例えば、テレビでオリンピック選手を見ていて「あの程度のこと練習すれば誰でもできる。」とか、野球のルールも知らないのに野球でゴロする守備を見て「あんなこともできないのか。」と言ったりします。
そうやって、必死に他人の評価を下げて、その分、自分を必死に背伸びして上げようとしている自己愛神経症者が、健康的であれば良いのですが、実はうつ病などの精神病と相関が高いので問題なのです。
それは神経症者の、すべての話や考えの結論が悲観的で、劣等感に満ち溢れていることにも見受けられます。
彼らの結論には必ず
「所詮、どうせ、たかが、結局、その程度(レベル)」
が合言葉でつきます。
とても否定的・悲観的・破滅的でネガティブな結論というのが共通点で、同時に【批評家は提案しない】という格言にもあるように建設的な提案がないのです。
これから、こういう人たちへの対処法・解決策の提案を記載していきます。
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