「批評家は提案できない」という格言

ふと連想したので記載します。
社会心理学者・加藤諦三氏の著書の「~の心理」のシリーズのどれか中で「批評家は提案できない」という言葉を見かけて、高校時代に感銘を受けていたことがあります。
↓こういうシリーズです。「~心理」シリーズでオススメはこれです。
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”批評家”と”評論家”は少し違います。
”評論家”というのは肯定・否定的な立場から論ずるのに対して、”批評家”というのは否定的ことしか言わない傾向があります。
相手の100つの良い部分のあるうちの、1つでも悪い部分を無理矢理にでも”あら探し”して批判し、「やった!勝った!」と思って絶対的な優位立場(※)に立とうとするような、そんな感じの自己愛性の自己満足で、幼児期で脳みそが止まっていて幼児的な願望を垂れ流しているのが”批評家”です。
(※)
常に他者より絶対的に優位な上の立場に自分を置こうとすること。
彼らの最大の弱点とは、
『では、どうしたらもっと良くなりますか?』
という質問に答えられないことです。
(ウェイン・W・ダイアー著・渡部昇一 訳「自分のための人生」より↓)
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つまり、自分が優位が立ちたいがための動機だけで、他者を引きずり下ろそうと批判しているので、『建設的な提案をすることが出来ない』(そもそも考えてもいない)のです。
答えれても、
「人類がみんな滅んでしまえばいい」とか
「何でもぶち壊してしまえば良い」とか
「私は関係ない、あなただけが考えろ」とか
「俺スタイルはフリーダムだから関係ない」とか
「私は世界の傍観者で、実験する観察者だから関係ない」とか
「その程度のレベルことも分からないのか」とか
「あなたは私を誰だと思っているんだ?」とか
いう感じに虚勢を張るか、そんな元も子もないような非建設的・破滅的で、無責任な考えしか持ち合わせていません。
言うだけで実際には行動することはなく、せいぜい幼稚な願望を感情的に主張して、あとは責任転嫁して逃げていきます。
はっきり言って「どうしたらもっと良くなりますか?」という「提案」が無いならば、感情論にしかならないので、何においても主張を控えるべきだと個人的に思っています。
そして、僕は現実世界でこういう方々を目の前にしたら、真っ先に謙虚に縁を切るか、距離を置きます。
ストローク(肯定的な言葉)を与えて、仕事仲のような人間関係の腹6部程度(これが最高値)まででそれ以上、関わりません。
『類は友を呼ぶ』の法則で、こういう方々からはどんどん人が去っていくからです。人が去ると、成功もお金も去っていきます。一緒にいると、かなりの確率で振り回されます。
汚らわしい言葉や、愚痴からは負のエネルギーが発し、それが自らの身に因果応報となって降りかかって、闇黒のダルマとなって固まり、負のスパイラルを転げ落ちていきます。
(こんな歳で自慢気に言うこと自体恐縮ですが)僕はお寺で、いろいろな人の人生を見てきました。
新しく産まれた人よりも、死んだ人の人生を今まで多く見てきたと思います。
しかし、ほとんど例外なく、神経症的(拝金主義・科学崇拝者・ニヒリスト)な方々が、人生を恙無(つつがな)く、彼らが理想としている成功者と呼ばれるような人になって、富も、名誉も、地位も、円満な家庭も手に入れた事例など一切ありませんでした。
見た目が円満そうでも、必ず水面下で泥沼化しています。
「天の理(てんのことわり)」に逆らって、他者に対して悪行を行えば、本人が無自覚でも必ずその報いが訪れます。
悲惨な老後を送り、若くして愛する子孫もなくし、死ぬ時に名も残さず、唾を吐きかけられて死んでいく人というのはこういう方々です。
『正負の法則』というのは本当だと思います。
当人が、自覚するまでそうやって気付かせるような出来事がメッセージのような形として起こり続けます。
子孫代々繁栄し、恙無く生活して自己実現を出来る方々というのは、他者の悪口をあまり言わず、未完の美を重んじているため謙虚で、他者の痛みを想像でき、同情ではなく慈悲深い接し方を知っている人で、何事も中庸(ちゅうよう)に、寛容(かんよう)に、受け止めてポジティブで建設的な考えを持ち合わせながら、未知のことが大好きな勉強好きで行動的な慈善事業(ボランティア)や善行によって、徳を積んだ方々です。
人に悩みを植え付ける根源である神経症・人格障害者への考察・対処法まとめリンク
http://aikansyheiwa.blog21.fc2.com/blog-entry-243.html
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