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良心とは何か?をサイエンスする(続・人格障害)

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「前回【学問】25人に1人は良心などない(反社会性人格障害者)」の続きです↓
http://aikansyheiwa.blog21.fc2.com/blog-entry-56.html

前回同様、アメリカのハーバード大学の精神科医マーサ・スタウト(Martha Stout) の「良心をもたない人たち―25人に1人という恐怖」という著書からの引用です。

良心をもたない人たち―25人に1人という恐怖良心をもたない人たち―25人に1人という恐怖
(2006/01)
マーサ スタウト

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アメリカでは人口の4%が反社会性障害者(サイコパス)です。
統計では、アメリカの刑務所にいる人の20%がサイコパスであって同時に凶悪犯罪を犯しています。
残りの80%の人は環境が悪かったために犯罪に走った人
です。


今回は、これから話題を展開していくために、根本である”良心とは何か?”について記載します。


多くの人は、
「すべての人間の行動は、すべて見返りを期待した打算的な目的で、性欲や食欲などの物欲的な欲望という動物的本能に従って行動しているから、本当の良心など無い」
と思い込んでいるのではないでしょうか?

それは大きな間違いです。

人間不信や劣等感が強ければ強い人ほど、外界に自分を投影して、すべて悪く見てしまいます。
相手が純粋にあなたにとって良いと感じることをしたとしても、
「どうせ見返りを期待して親切にしてるんだろ、偽善者め、だまされないぞ」
と、
行動だけ見て、動機を見ずに、勝手に悲観的に決めつけます。
日本では、この辺りから神経症を始め、人格障害や、うつ病・統合失調症などの精神病者を大量発生させているのだと思います。


では純粋に「良心とは何か?」を考えると、最終的に”無償の愛(自己犠牲)”や”正義”の話に必ずたどり着きます。
こうなると、科学だけでは足らず、神学についても知らなければなりません。


まず、マーサ・スタウト精神科医の著書より、”科学(進化論)における良心”について引用しながら記載します。
マーサ・スタウト氏は、利他的行動の進化に焦点を当てた上で、動物行動学的にもお互いを思いやる動物がいることを反例として挙げ、ダーウィンの進化論はまだ途中段階にあると述べています。

ダーウィンが1859年に「種の起源」を出版してから”すべての生き物は弱肉強食だ”と科学的に理論づけることが多くなりました。

ダーウィンの進化論は”肉体の特徴や、行動の特徴が生存に的した条件を個体に与え続けるとそれが強くなる”というものです。

では、
道徳的な良心は生き残っていけれるか?
例えば、良心を持つサメがいたらどれだけ長生きするだろうか?


進化論で言われるような、弱肉強食の法則(自然淘汰の法則)にしたがって考えれば”道徳的な良心は生存するのに弱い”と言うことになります。
・・と、いうことは、逆に言えば、サイコパスのように”道徳的な良心がなければ生存するのに強い”と言うことになります。

しかし、ある孤島の中で、唯一の生存者が、何世代にも渡って子どもを作り続けたら最終的にはサイコパスだらけになって繁栄するでしょうか?

いや、サイコパスならば、何も考えずに島の資源を枯渇させてしまうため、全員が死滅します。
よってサイコパスが(=道徳心がなければ)、生存に強いわけではありません。

原理的な進化論(弱肉強食)によれば慈善も善悪観念も関係はないため、マザー・テレサのような人物も生まれるわけがない、ということになってしまいます。

人間以外の動物にも、利他的な動物はいます。

例えば、トムガゼルが敵に遭遇した時、群れに逃げるチャンスを与えるためにわざと足を引きずって走ります。

例えば、チンパンジーは仲間と食べ物を分け合います。貴重な食べ物でさえ分け与えています。更に、動物行動学者のジェーン・グドールは、チンパンジーの群には社会的調和を維持したり、修復したり、手をつないだり毛繕いしたり触れ合ったりして病気や怪我をいたわり合う行動が見られると述べています。

例えば、ワタリガラはエサを見つけると、他の動物に見つかる危険があっても群れに知らせます。

このように利他的行動は進化してきました。

実は、個体同士が「競争しあう集団」より、「個体同士が群として協力しあう群」の方が群として存続する可能性が高いのです。

しかし、進化理論学者のほとんどは弱肉強食の法則を信じ、利他的な動物がいる事実に疑似科学というレッテルを貼って無視しています。

これにより進化論そのものが、まだ途中経過であることが明らかになりました。


人に悩みを植え付ける根源である神経症・人格障害者への考察・対処法まとめリンク
http://aikansyheiwa.blog21.fc2.com/blog-entry-243.html
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まず良心というものの前提が心に備わった特別な機能みたいなものとされているのが思い込みだと思う。ホモサピエンスが集団行動を行うなかで主の存続と繁栄に有用とされた思考様式が良心として定着されていっただけだと思う。自然淘汰の圧力から身を守るのに有効な戦略だったってだけ。あとダーウィンの進化論は環境の圧力が前提で、その圧力は個体間競争がメイン。周辺環境を変えて栄養の多い海にするとかそもそも魚に無理でしょう。微生物の進化の範疇です。それで退化って。。

カル某さん、コメントありがとうございますm(-_-)m

長文ありがとうございます。
じっくり読ませていただきました。

後半のコメントを読む限り、思いを書きだしてみることで少し整理したようで安心しました。

少し落ち着きましたでしょうか。

名前に関しては「踊るサイコパスさん」であろうとも「カル某さん」であろうとも、私は平等に対応しますので、御安心ください。

それにしてもとても大変な目に会われて来たようですね・・
文脈を見る限りでもびっくりしました。

仰る通り、サイコパスは良心という仮面を被りながら実に巧妙に立ち回るので、容易に彼らに周囲の人が巻き込まれてしまう危険というのはあると思います。

サイコパスの策略にハマってしまい、サイコパスに服従することを選び、そういう人(同じく人格障害者的な人や神経症的な人)が手下となって攻撃を仕掛けてくることも大いにあると思います。

しかしそれでも、彼らのように脳の構造自体に異常があるわけでなく、私たちには「心」と「良心」があります。

人間の行動の動機は全て
「他者・外界と結び付けたい(関係性を結びたい)」
という気持ちが根本的にあります。

ハリー・スタック・サリヴァンという精神科医の「対人関係論」と言います。

今でも人間の関係性や自己愛研究・その他、心理学研究の中でもこの理論が中心に考えられています。

「え?じゃあ何で他人の嫌がる人がいるの?」という疑問に対しても、
『それは関係性を持ちたいという人間の本質的な欲求の表れです』
と公然と応えることができます。

なぜなら、逆を言えば、
「本当に関係性を持ちたくないのならば、そもそも他人が嫌がるようなことをしない。」
という理論が成り立つからです。

他者を貶(おとし)めるような人は、その関係性の結び方を間違えているだけです。

だからと言って、彼らが他者を誹謗中傷し貶(おとし)めることをする行動が正当化されるわけではありませんが、
このような前提で他者や外界と接すれば、こちらも彼らの煽(あお)りなどによる相手を不幸にさせる神経症的な競争に巻き込まれず、感情的にもならず、
冷静に理性で物事を洞察できるようになります。

サイコパスなどが目の前に来ても過去の自分のように安易に策略にハマってしまうことはなくなります。

それは過去の自分の出来事より、対処法を学び、適応できるようになっているからです。

社会や人類全員が脳に異常のあるサイコパスになることは、人類全員が男になったり、人類全員が知的に障がいを持つようになったり、それくらい有りえないことなので御安心ください。

そして何より、仮に社会の頂点にサイコパスがいたとしても、
人類誰しも「対人関係論」による人と関係性を結びたいという「人間の本質」があることを忘れないでください。

必ずそれに叶わないモノは淘汰され、因果応報の報いを受けるというのが、自然の法(ナチュラル・ラー)です。


仰る通り、きっとこれからもサイコパスは進化しないでしょう。
しかし、良心のある”私たちは進化することができます”。
その進化によって、サイコパスの人を脳外科的に治療できる技術も生み出されてくるはずです。

そのために現時点でできることは、

これ以上、サイコパスなどの人格障害者や神経症者などの者に被害を受ける人が減るように、
多くの人が、サイコパスや人格障害・神経症・精神病者に対する知識を付けておくことにあると思います。

このように事前に対処法さえ分かっていれば被害は格段に減り、サイコパスに支配されることもなくなります。

私も長文になって失礼しましたが、何らかの参考になれば幸いに存じ上げます。

貴殿のご健勝を m(_ _)m

遅れました

貴殿のご健勝を m(_ _)m

踊るサイコパス

追伸 「踊るサイコパス」は私です。スミマセン。社会主義を含めた民主主義は私的には「サイコパスのサイコパスによるサイコパスの政治形態を隠す方便だ」と叫びたい限りです。サイコパスは奴隷にしておくか、敵対国で就職活動をさせるのが適切な扱い方かと存じます。少し余裕が出て来ました。 (^_^;)私は人生で色んな目に遭いましたが、決してサイコパスを滅ぼしたいとは思いません。歴史上サイコパスを繊滅しようとして流れを逆に利用されてしまった例は枚挙に暇が無いためです。サイコパスは被害者にしか正体を現しませんし、通常の人々もサイコパスの定義を理解する事が出来ません(最悪、当の被害者ですら・・・)多くの人々は表面的な事柄を重要視する余り内面的な心の動きを見過ごしてしまいがちだからです。真性の悪党はそこを狙います。彼らにしてみれば良心ある人間は馬鹿以外の何物でも無く、良心が欠如しているので欲望にピリオドがありません。良心がないので向上心つまり時ニールさんが以前仰った「進化」がありません。彼らは今も昔もこれからも同じ姿であり続ける事でしょう。

続々魔女狩り国家

長文もうしわけありません。彼らは少数の異常者などではなく、人々にビジネスマンよろしく根回しをした上で包囲網を狭めていきます(凄く繊細に立ち回る)結果サイコパスは多数派となり、思う様に犯罪を行う事が出来ます。勿論、私が接触したのは育ちがいいタイプのサイコパスですので自らが短絡的に殺人を行うとは思えませんが・・・。他の誰かがやってくる可能性の方が高いでしょう。無論、彼自身も感情が高ぶれば何をしでかすか未知数です。 時ニール様、もし私の身に何事もなければこの明日明後日ブログにあたりさわりのないのないコメントを残して去ります。それ以降のコメントに関しては全てスパム認定して下さい。どうやら彼らは私自身の洗い出しをするようです。

続魔女狩りの国

彼らはきっと何らかの不幸で闘い続けるしか無い思考回路に陥っているのでは?と考えてました。まさか“良心がゼロ”だなんて思いたくなかったのかもしれません。或いは自分の心のどこかで“丁度いいサンプルが手には入った”と考えてしまったのかもしれません。何もかもバカな対応でした。今となっては会社だけでなくその周囲の住民もかつてのオウム真理教状態です(サイコパスを含めた私が住んでる住居が会社の近辺)もし何かあったとしても、地元の警察を含めた殆どの人間が彼らに協力するでしょう。せっかくの証拠は発見され没収されてます。何事もなければ出張などの理由で穏便に脱出する予定です(本社より他の支社への応援要請が掛かっており上手くすればメンバーに編入して貰える)どうしても自分の人生にけりを着けたく無茶をしましたが、先ほどの電話越しの“彼”のトーンからして発覚してる可能性が高いです。私は日本で悪質なケースの児童虐待が告発出来ない理由を肌で感じてます。周辺の人間全てが彼らサイコパスの味方をしてしまう為です。日本人の困った習性で脈絡に関係なく多数の人間の言葉は正しいと言うのがありますが、とても怖い事だと思います。サイコパスは決して特殊で孤独な

魔女狩りの国

時ニール様 私はある賭けに出ました。コレがもし失敗すれば今晩中に私はかなりマズいことになります。実はサイコパスと言う言葉は最近知ったばかりなのですが、その特徴を持った人間を別な名称で追っていました。「出る杭は打て族」「サヨク族」「ウヨク族」今は「神が作ったデスノート」 海外の文献でも宗教裁判などの文脈で彼らの記述が出て来ます。私は数年前(2004年頃)図らずもガスライティングにあい社会的な信用を失いました。中心人物による24時間の監視下に置かれる事で被害を最小限に抑える事が出来ました。“私が10代の頃荒れていたにも関わらず良心があったように彼らにもきっと理由があり更正できる”と信じ何年掛かっても説得してみせると覚悟を決めました。(バッテリーが切れそうなので一旦切ります)

>カルト某さん

コメントありがとうございます。
時ニールです。
オオカミやネズミのお話、大変参考になりました。

私もそう思います。(´ω`)

人間は誰しも多かれ少なかれ発達障害的なものを持ち合わせており、全く同じ(健常な)人間などいないと思います。

おっしゃる通り、まず「人は全員自分と同じような”人間”ではない」という前提に立たないと、
悩みを植え付ける人に出会ったときに「自分と同じ人間なのにどうして・・」と悩んでしまいますからね。

ジョセフ・マーフィーという人の言葉ですが、
多く悩みが想起する原因は
【「あいつが私のようだったらなぁ」と心の中でつぶやくこと】が発端になりますからね。
この前提は極めて重要です。

よってサイコパス的傾向が強い者も潜在的に含まれており、多くの場面でトラブルを起こします。

200年前は世界人口がたったの10億でした。
更に300年前は世界人口でたった7億でしたからね。
今の66億は凄まじい人口です。
中国だけで14億は凄い数です。

ローマ帝国の時代に、5千万の人口が100年間で9千万人くらいに増えて、その結果、コロッセオとか奴隷などを公開処刑の意味を含めて戦わせていましたからね。

人口が増えると、人間はこういうことを始めたりするのかもしれません。
今だったら戦争とかがそれですね。

近年、ダーウィンの進化論が実は「退化論」で間違っていたことも近年明らかになりましたね。

ダーウィンの言う「適応」の進化が事実なら「魚は陸に上がらず、更に栄養の高い海を求めるよう進化したはず」だということですね。

「適応」とは過去の情報に頼ることです。

過去ではなく「未来志向」でないと進化は生まれないということですね。

だから魚が本気で陸に上がろうと考えて陸にあがり、
空を飛ぼうと本気で思って鳥が空を飛んだわけです。

だから人間に至っても、脳だけが急激に発達しました。
人間の胃などの消化器は、豚のものでも何とかなってしまいます。
ほとんど進化していないのです。
しかし、脳は豚の脳を人間に代用できません。

これも一種の証拠ですね。

そしてチンパンジーでは人間のモデルとして不十分だったということも分かりましたね。

だからダーウィンの言うその後の、弱肉強食で強い者が生き残るという話も矛盾してくるわけですね。

実際、生存競争の激しいアマゾンの植物でさえ、最後に一番繁栄するのは「他の植物から摂取しようとしなかった植物」ですからね。

サバンナで弱肉強食の象徴のように言われる百獣の王ライオンも、群れの王でいられるのは3ヶ月もないくらいで、
すぐに若いライオンにその地位を奪われて群れを離れ、
その後のライオンは孤独で餓死しますからね。
一時は魅力的に見える弱肉強食のライオンでさえこの道理(ことわり)です。

雨垂れ石をも穿つ、栄枯盛衰。

まさに人間社会を投影していますね。

宇宙船地球某1

お疲れ様です。この世の中は人間だけで構成されている訳では御座いません。とある論文に書いてありますが動物の社会にも一定の割合でサイコパスが存在する事が確認されているそうです。通常サイコパス動物は群の雄に喰い殺されてしまいますが、何らかの理由でサイコパスが群のリーダーになってしまうと群全体の暴走が始まります。群の中の子供などの弱者や優性遺伝の雄を集団でよってたかって八つ裂きにします(オオカミ)群れを率いて海に飛び込む事もあります(ラット)個体数を恒久的に増やすためのシステムである伝統やら文明やらを壊してから個体数を減らして行く生物も存在しますよねw
そうです。社会的な動物は、潜在的に個体数を制限する機能がついていると言う説が昔からあるんです(一人っ子政策より効果的)ですが、当事者としては、やり切れませんが・・・。

はじめまして。時ニールです。
仰る通り、マーサスタウト氏の見解としては良心は生存戦略の一形態としての形なのだと思います。(少し神学的な解釈をマーサスタウト氏は支持しているようにも思いますが・・)

そしてサイコパスは、脳が原始的な状態。
つまりヘビ程度の進化の状態で進化停止したまま人間になったと考えているようです。

神(環境=自然)という摂理重視(理性・合理的)の立場で見ると、マーサスタウト氏のこの考え方でしっくり来るのだろうと思います。

サイコパスの存在意義

はじめまして。
私はサイコパスについて多少知識のある者です。

記事を読ませていただきましたが・・・
要するに、生物学的に言えば、
良心とは進化の一形態として生じた生存戦略に過ぎないということですね。
では、その戦略から外れたサイコパスとは一体、なんでしょう。
神(環境)はなぜサイコパスを創ったのでしょうか。
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時ニール

心の安全が第一. Psychologist/Counselor/OPE Palliative Nurse/LPi 経営者CEO/Invest.国立大学/教育学/心理学→医学/看護学→総合病院。自己愛研究/医療統計。心理、医療職。心理/医療/経済の話題。

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