中国人の「義」と「打抱不平」の思想の心理学(1)

今や中国の20、30社の大企業群が、たった10年間の間に日本の新日鉄やトヨタや東京電力並みに株が伸びてきています。
すでに3年前に中国の上場株(上海含む)の時価発行総額は、東京証券取引所の総額を抜きました。
もしこれからアジア主義の流れが強くなったら、日本は「中国の日本自治区」という形として定着する可能性も十分にあります。
(すでに残念ながら国際的視点で見ると日本も韓国も台湾も”アジア圏”として中国の一部のように見られていますが・・)
しかし、はっきり言って中国人は、水も出ないような劣悪で汚染された環境の中で暮らしています。
中国産の偽装食品や、パチモノのブランドを見ても分かるように、捏造と嘘ばかりが平然とまかり通る国です。
このようなことから、日本だけでなく他の欧米諸国からも「中国人は信用できない」とよく言われます。
中国人はどのような思想を持っているのか?
対等な日中関係を目指すためにも、今回は、まずこのことについて記載します。
正直者はバカを見るか?~信頼と安心のコスト~
http://aikansyheiwa.blog21.fc2.com/blog-entry-63.html
正直者はバカを見ない! ~甘えの構造を踏まえての考察~
http://aikansyheiwa.blog21.fc2.com/blog-entry-64.html
前回の日記(↑)で記載したように「信頼、取引コスト」で成り立つ傾向のある欧米圏に対して、日本は「安心、機会コスト」で成り立つので
「裏切られた」と思う気持ちは人一倍です。
これがために、日本企業が中国進出して中国人に親身にして、能力ある社員を企業幹部にして育てても、もっと待遇の良い職があれば平気でどんどん辞めていくので、現地の日本企業も嘆いて撤退するケースも多いです。
これから中国に対等に付き合うためには、この中国人の「嘘つき(裏切り)」という伝統を日本がしっかりと理解しておく必要があります。
中国人にとって「嘘」とは、もはや”本能”です。
善悪判断関係なく、人間が呼吸をするくらい”自然な行為”だと思われています。
なぜこんな風に思われるようになったかというと、中国の
【”義(ぎ)”の思想】と【”打抱不平(ダーパオプーピン)”の思想】
が大きく起因しています。
●【”義(ぎ)”の思想】について
日本では”義”というと「義のために死ぬ」とか言われて、「正義(=善)」という意味で使われますが、
中国で”義”は「自分たちが内部で決めた掟(おきて)」という意味です。
よって”善悪、正誤、真偽の意味合いは全く関係ありません。”
「義のために死ぬ」とは「物事の是非は別にして、自分たちの内部の掟のために死ぬ」という意味です。
中国人はこの”義”の思想を礎に関係が繋がれており、この義で繋がれた集団には、資本主義も独裁国家の中国共産党さえも入り込めない領域です。
例えば、中国で物品を買う場合、商品の値引き交渉は伝統ですが、日本で勝手に値引き交渉して店員の判断で安売りしたりするのは、その商品の取引先の利益や会社の利益に影響が出てしまうので容易には行われません。
しかし中国では、会社の利益や取引先なんかよりも、個人の”義”が何よりも優先されるので、自分の”義”の関係の者ならば、平気で安売りします。
この個人の”義”の関係の中には資本主義も、国家も、市場原理も入り込めない領域です。
中国では”義”が他の何よりも最優先と尊重されます。
そのことを国家でも会社でも、公然とまかり通っています。
中国が契約したのに嘘をついたりして、日本から見れば「裏切られた」と感じるのはこのためです。
中国人からすれば「自分たちは”義”を貫いたのであって、何が悪いのか分からない」→「騙される方が悪い」となるわけです。
そして、この”義”の思想が日本のヤクザの伝統と気風の中に今も残っているのです。(だからヤクザが在日だと)
ちなみに、この”義”の思想には6つの段階があります。
_______________________________________________________________________________________________
【中国人の6つの自己把握】
1:漢民族純粋主義(排外主義)
2:「大きな中国」主義(孫文思想、多人種との混血を認める)
3:北京語主義(言語統制、中国共産党・官僚の統制)
4:1~3に広東省など遠い省も集合体とする
5:1~4に華僑も加える(華僑とは中国・台湾・香港・マカオ以外の国家・地域に移住しながらも、中華人民共和国の国籍を持つ漢民族のこと)
6:1~5に台湾、チベット、ウイグル、朝鮮、韓国、ベトナム、フィリピン、タイ、シンガポール、日本も加える(中華帝国思想、中国の少数民族自治区として位置付ける)
_______________________________________________________________________________________________
1の思想が一番強烈な民族主義で、6がアジア主義の思想に近いです。
6が、あくまで比較的に、穏健な思想とも言えるかも知れません。
●【”打抱不平(ダーパオプーピン)”の思想】について
”打抱不平(ダーパオプーピン)”の思想は「無関心」という意味で「困っている人がいても助けなくていい」という伝統的な思想です。
例えば、親切な中国人が道端でケガをしている人を見つけて、病院まで運んで行った。すると助けられた中国人は病院で「この人が私をケガさせた」と言って助けてくれた中国人から賠償金を取った。
中国人の伝統的な国民性により、このような体験談が日常茶飯事なので「別に道端で人が倒れていても助けなくて良い」→「困っている人がいても助けなくていい」という思想が根付きました。
実は、日本人もこの”打抱不平(ダーパオプーピン)”の思想は、中国と似通っています。
日本では「道端で人が倒れていたら助ける」と”言う人”が多数派ですが、
実際には、病院に連れて行くだけで、それ以上は関わろうとしない(関わりたくない)はずです。
だから日本人が道端で倒れている人を見つけても無視して通り過ぎる人も多いはずです。
こういった面では、最初から「関わらない方が良い」と考えている中国人の方が、不親切ではありますが、割り切っていると言えば、しっかり割り切っています。
そしてこの思想を強く持つ人が、中国の最高指導者に選ばれます。
国民が貧困で路肩で餓死していようとも、気にも留めないわけです。
参考文献
「小室直樹の中国原論」小室直樹 徳間書店 (1996/4)
![]() | 小室直樹の中国原論 (1996/04) 小室 直樹 商品詳細を見る |
「中国の赤い資本主義は平和な帝国を目指す」副島隆彦 ビジネス社(2008/1)
![]() | 中国 赤い資本主義は平和な帝国を目指すー日本はどのように立ち向かうべきか (2007/12/26) 副島 隆彦 商品詳細を見る |
人に悩みを植え付ける根源である神経症・人格障害者への考察・対処法まとめリンク
http://aikansyheiwa.blog21.fc2.com/blog-entry-243.html
- 関連記事
スポンサーサイト

コメントの投稿
中国語の理解は?
打抱不平の解釈は正反対、これは弱者虐めを見たら、弱者のために声を上げる、つまり助ける意味ですので、なんか勘違いしていますね。ご確認ください。
>griffon2さん
コメントありがとうございますm(-_-)m
時ニールです。
僕も同じようにそう思います。
コメントありがとうございますm(-_-)m
時ニールです。
僕も同じようにそう思います。
正直言うと、中国人の考え方分からなくもないし、嫌いなところは勿論在るけど、周りが言ってるほどはそんなに嫌いではない。一応それはそれで理解できる感じがするので。