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現代人に増え続けている神経症者とは?

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前回(http://aikansyheiwa.blog21.fc2.com/blog-entry-5.html)記述したように、動物的本能(欲求や感情)であるエス[Es]を抑圧すると神経症になります。
具体的に言うとどういうことなのか?
私の愛読書の一つである早稲田大学理工学部教授の加藤諦三氏のHPにある講演から、引用しながら記述したいと思います。
______________________________________________________________________
神経症者とは?
例1)
父が世俗的欲望を貶(けな)しているとする
(※世俗的欲望・・権力が欲しい、名誉が欲しい、お金が欲しいなど、多くの若者や人が思う思考である)
子はその思考を持っていたが、親が貶しているので、自分もその思考を認めようとはしない。
そこで無意識の中に意志の力でその感情を押し込める。
そのことで父の愛情が得られると思うからである。
そうしなければ家族が円満にならないと思うからである。
ここで抑圧が生まれて子供の中に葛藤が生まれ、神経症になる。

例2)
両親と長女の家族に新しく弟が産まれる、
両親の興味は弟にいってばかりだったので姉は弟を妬むようになる。
しかし妬んでいては両親に愛されない。
なのでその妬む感情を抑圧する。
姉は弟にも親にも敵意はないのである。
しかし、実際は妬むし、憎(にく)しんでいる。
しかしその感情をを押し殺して抑圧する。
そうしなければ家族が円満にならないと思うからである。
ここで抑圧が生まれて姉の中に葛藤が生まれ、神経症になる。

意識の力で無意識に追いやること(抑圧)によって神経症となるのだ。

また、ユングはこのことに加えて
【抑圧したものは投影される】と言っている。
例)
自分はケチだと知っていて、他者をケチだという。
権力欲のある人が、他者の権力欲を攻撃する。
臆病だと自分を見つけて、相手が臆病だということを非難攻撃する。

なぜか?と言えば
「自分がその考えを持っていることを認めたくないから」である

実は、自分が非難攻撃している人間とは自分自身である。

人が行う防衛機制の一つに「反動形成」があるが、
(※反動形成・・「自分が抑圧したものが表面化して(外部に見つけて)、自分の評価が低下すること(自分が劣等感があることを認めること)を恐れ、自分の本当の欲求とは正反対の態度や行動をとってしまうこと」である)
例)
自分は優れている、頭が良い→「自分は優れている」と誇示し、「他者は頭が悪い」と非難する

つまり、このように【虚勢を張る人は最も自信がない人】である。
人を非難する人が人間関係がうまくいくはずがない。
人間関係がうまくいかない人は、そのことを自分自身の本心かどうかということを自問自答してみて欲しい。

根底は自分が他人に何を欲求しているのか?ということである。
_______________________________________________________________________

そして付け加えれば、最初からこのような神経症的な性格の人が成功したり大物になった事例なんて200冊以上の成功哲学の本を読んでも一人たりともいなかった。
冷静に考えれば当たり前である。
「カエルとお金と人」(http://aikansyheiwa.blog21.fc2.com/blog-entry-6.html)の話の中でもしたように、動機として劣等感のある人に投資したいか?ということである。
人は神経症的競争をする人を避ける傾向があるのは言うまでもない事実である。
人は自分を褒めて認めてくれる人の周囲に集まるのだ。
仮にも相手の100%良い部分がある内の、0.0001%にも満たない悪い部分を見つけ出して、これ見よがしに「それが君の全てだ」と相手を極悪人のように非難しかしない人が円満な人間関係を築けるはずなどないのだ。従順と素直は違うのである。
仮に一時期、物質的に豊かになったとしても短命の為に、延命できないのだ。
「幼児的願望はどれだけ歳を取っても、満たされるまで抑圧することはあっても消えない」というフロイトの言葉は真理である。


人に悩みを植え付ける根源である神経症・人格障害者への考察・対処法まとめリンク
http://aikansyheiwa.blog21.fc2.com/blog-entry-243.html
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テーマ : 心、意識、魂、生命、人間の可能性
ジャンル : 心と身体



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端的に言えば「被害者でもあり加害者でもある」という解釈でよろしいでしょうか?被害者だけども加害者でもあるので「慰めることはない」ということでよろしいでしょうか?

それはそうと何ヶ月(?)何年(?)も日々の短いツイートを載せているだけでブログでは諸問題のことに言及していないようですが其れは何故でしょうか?フロイトについて述べてますがフロイトは100年前(19世紀~20世紀)の人ですよね。もうそこで大方「人間の心理」が判明したので研究することがないのでしょうか?冷静になった手前こう言うのは卑怯ですが結局「人間」というのは変わらないのですよね・・・・(大抵フロイトが示したもので説明がついてしまう)。自分が何を感じようが逆に何も感じなくても世界は滞りなく進んでいく(他意はないです)。検索でもすれば哲学や心理について解説したサイトが出てきますが其れも社会の中では一部に留まり他者は他者で消費社会に埋もれる(他意はないです)。

「学生はフロイトに尋ねた。『葉巻を吸う習慣は何を意味しているのですか?』フロイトは答えた。『葉巻はただの葉巻にすぎないこともある』学生はフロイトがいつも口にしている葉巻が、口唇期(=こうしんき。性的発達段階の中で最初の段階。赤ん坊のおしゃぶり)を意味しているのでは?と茶化したのかもしれないが、フロイトは煙に巻いたのである」

完璧な人間はいないということですね。・・・・そうだとして例え自分が開放されたとしても目標は持てません。最後に行き着くのは「結局は死ぬのだ」というどうしようもない感覚です。だけども死ぬ勇気なんてものはないです。もう産み落とされので今後どう足掻こうとも後は死ぬだけです。それに自分は頭が悪いのでどんなに考えても足りない脳では真理を理解できません。どんな結果どんな結末にになろうとも自分が「良かった」と思えるように生きて生きたいです。ありがとうございました<(_ _)>
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心の安全が第一. Psychologist/Counselor/OPE Palliative Nurse/LPi 経営者CEO/Invest.国立大学/教育学/心理学→医学/看護学→総合病院。自己愛研究/医療統計。心理、医療職。心理/医療/経済の話題。

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