神経症の特徴③④

動物的本能(欲求や感情)であるエス[Es]を抑圧すると神経症になり、
更に「神経症的な欲求があると人付き合いが難しくなる」ということが分かったところで、
具体的に神経症とはどのような特徴があるのか残り2つを整理していきたいと思います。
引き続き、早稲田大学理工学部教授の加藤諦三氏のHPにある講演から、
引用しながら記述したいと思います。
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神経症の特徴③ 【それにふさわしい努力をしない】
精神科医のカレン・ホーナイによると
「それにふさわしい努力をしない」のが神経症者の特徴である。
良いポジションや給料を望むが努力しない。
痩せたいと言いながら何もしない。
例)
夫からのDVに苦しむ妻がいる。
別れたらどうですか?という提案をする。
しかし、別れたくないと言う。
だが夫への愚痴はでる。
この妻は別れる努力をしない。
自分の人生をだめだったと嘆くことに執着している。
ギニスの「Friend and Factor」という本に
「孤独な人は友達がいないと嘆くが、作ろうとする努力をしない」という言葉がある。
自分が孤独であることを嘆きながらも自分は何もせず、
誰かが自分を誘うべきだ、という。
自分を受け身の立場に置く。
他人はなにもしないと嘆く。
自分の立場を固定する。
自分に原因があるとは気付かない。
結婚相手がいないとよく聞くが
「他人は自分の望むように自分に何かして当たり前だ」
という考えが根底にあるので見つかるはずはない。
また、自分は特別だという意識がある
例)
「夜分に電話するのは失礼かと思いますが・・」
と緊急の用でもないのに電話してくる人がいる。
失礼と思うなら、しなければ良いのに、自分は例外視されている。
自分は特別だと欲求しているが認められないので不満になる。
第三者から見れば公平なのに自分は特別にして欲しいから。
傲慢だから傷ついていることに気付いていない。
神経症の特徴④ 【復讐心】
相手を見返して、責めてやると憤慨している。
「根底に復讐心のエネルギーがあってそこから相手に欲求を出している」のが神経症者である。
結論になるが、神経症者の特徴①~④をまとめて
『世界はすべて私に奉仕すべきだ』
という欲求がある。
そのため、不満にもなりやすいのだ。
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現代、あまりにもこのような神経症的な方々が増えているような気がしてなりません。
よくある話と感じるのが怖いくらいですが、これは「病気」なのです。
精神病である「鬱(うつ)病」は年々増加している傾向があるので、
初期段階の「神経症」も多いのは当たり前と言えばそうですが。
神経症者は幼児的願望が強いが故に劣等感が凄まじいために、
鬱病などの精神病者を見下したり、頭ごなしに恫喝することが多いですが、
その成れの果てが自分である事に気がついていないのです。
ここで大切なのは「神経症者だからどう変えてやりたいか?」ではなく
「なるほど、私はそういう心情だったんだ」
「なるほど、私にとって嫌なあの人は神経症者だったんだ」
と理解してもらうことです。
「あいつをどうか変えてやりたい」だと神経症者とやっていることが同類になってしまうからです。
今後「神経症者とどのように付き合っていけば良いか?」という具体的な対処法も記述したいと思います。
人に悩みを植え付ける根源である神経症・人格障害者への考察・対処法まとめリンク
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